100万人のクラシックライブの革新
100万人のクラシックライブに何回か参加した印象を述べれば、数十人のコンサートで聴くのと大ホールで聴くのとでは明確な違いがあると思った。直近で音を聴くことにより、作曲家や演奏家が表現し伝えたい感情や思いを明瞭に受け取ることができる感じがした。日本においてこれまでのクラシック音楽は限られた場所で限られたファン中心に楽しまれてきた。これに対し100万人のクラシックライブは、全国津々浦々で開催し老若男女誰でも簡単に参加でき、多くの日本人がクラシック音楽を身近で楽しめるようにしようとするものである。しかも専門のプロモーターによるものでなく一般人がライブをセットする。そこに私は新しい時代を切り拓く革新性を感じとる。
限られた一定の愛好家に楽しまれてきたものは何もクラシック音楽だけではない。日本の伝統文化も同じであり、様々な分野の芸術・文化の継承者・専門家と一般人との触れ合いは限定的である。こうした日本における文化の閉塞感を打破しようとする100万人のクラシックライブの活動は単にクラシックファンを大幅に増やすインパクトにとどまらない可能性を秘めているのではないか。
即ち、この活動が全国に波及していくにつれて、それを契機に各地において伝統文化を含め様々な文化活動が地域住民の手で立ち上がる可能性が生れ、そのことが日本文化活性化につながっていくのではないか。